QEX 2014年11月号 周波数拡張アダプターについての追加情報




周波数拡張アダプターのWEBサイトにサイトにアクセスいただき有難うございます。
雑誌には書ききれなかったことなどの情報を紹介させていただきます。


ミキサーのイメージ周波数とハーモニック周波数についての追加情報
雑誌本文にも記載しましたが、ミキサーで周波数変換する際は、
イメージ周波数、ハーモニック周波数、その他の余分な周波数成分のに注意する必要があります。
測定器で計測した具体的な数値を出しながら、イメージ周波数、ハーモニック周波数について説明いたします。

雑誌に掲載したイメージ周波数の図を掲載いたします。

スペアナTGモードで5GHz〜6.5GHzを計測しているつもりが、測定結果に5GHz以下の特性が混ざり込んでしまいます。
この様子をスペクトルアナラザ(HP 8596E 9kHz〜12.5GHz)で見てみます。

スペアナ画面は、LO=5GHzにして、TGから130MHz 0dbmを出力したときの、ミキサーからの信号です。
目的としている5.13GHzに加えて、4.87GHzが現れていることがわかります。また、ローカルリーク5.0GHzも見られます。

各信号のレベルは、4.78GHz:-7.2dBm 5.0GHz:-34.6dBm 5.13GHz:-7.3dBm です。
イメージ周波数のレベルは、目的としている5.13GHzとほぼ同じレベルで出ていて、DUT通過特性測定への影響が大きいはずです。
なお、ローカルリークは、レベルが小さいことと、RFミキサーでDCに変換されますので、DUTの通過特性を測る時に影響はほとんどないと思われます。



雑誌に掲載したハーモニック周波数の図を掲載いたします。

スペアナTGモードで5GHz〜6.5GHzを計測しているつもりが
8.5GHz〜11.5GHzの特性が混ざり込んでしまいます。
同じようにスペクトルアナラザで見てみます。

スペアナ画面は、LO=5GHzにして、TGから130MHz 0dbmを出力したときの、ミキサーからの信号です。
目的としている5.13GHzに加えて、9.87GHzと10.13GHzそして5GHzの2倍の10GHzが現れていることがわかります。

各信号のレベルは、9.78GHz:-38.5dBm 10.0GHz:-37.5dBm 10.13GHz:-37.4dBm です。
ハーモニック周波数のレベルは、目的としている5.13GHzよりも-30dB程度下です。
ハーモニック周波数は、測定内容によっては影響が無視できないと思われます。



周波数拡張アダプターの販売について
マイクロ・パワー研究所の秋葉原店もしくはWEBサイトにて、周波数拡張アダプターを販売いたします。
詳しくは、マイクロ・パワー研究所WEBサイト http://mpl.jp/ をご覧下さい。



イメージ周波数、ハーモニック周波数除去フィルターの販売について
このページで紹介しましたように、イメージやハーモニックの影響が出ないように正しくDUTを測定するには、フィルターを挿入する必要があります。
マイクロ・パワー研究所の秋葉原店もしくはWEBサイトにて、周波数拡張アダプターを販売いたします。
***オプションフィルターの写真準備中****
ミニサーキット・ハイパスフィルターのHFCNシリーズ(パッケージの規格はFV1206-1に対応) 、もしくは
ミニサーキット・ロウパスフィルターのLFCNシリーズ(パッケージの規格はFV1206に対応)、もしくは
ミニサーキット・バンドパスフィルターのBFCNシリーズ(パッケージの規格はFV1206とFV1206-1に対応)を実装して販売いたします。
ご希望のフィルターの型番をご指定ください。
詳しくは、マイクロ・パワー研究所WEBサイト http://mpl.jp/ をご覧下さい。



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